レザーカービングはカッターの切れ味が命です。 研ぐのが苦手な方のためにセラミック製がありますが、鉄製を砥いだ方が切れ味、切れの滑らかさは数段上です。 また刃の肉厚もあり、カット線が接近しているシェリダンスタイルには不利です。 フィギュアカービングなどにはよいですが、上達を考えると積極的にはおすすめできません。 丁度スキー板のエッジみたいなものです。(カービングスキーもいいですね。30年やってます。) 角度調整器で砥ぎに挑戦してください。 シェリダンスタイルにお勧めなのが、 写真右の薄刃8112プロ用スーベルナイフ替刃¥708 写真左より8122セラミック替刃細 8123セラミック替刃 共に¥3,307 砥がなくてもそこそこ切れるが売り。 (砥げないわけではありませんので既にお持ちの方は切れ味を向上させてください。) |
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シェリダンスタイルは線が接近し、密集しているため、隣の線を干渉しないようにベベラは狭く、深くという構造をしています。 左のBC-2、SB-3が向いているわけですが、下の写真で見ると、BC-2は左右に丸みがあるため、横ずらし打刻の際に段ができにくく、スムーズに行えます。 道具としての美しさもあり、さすがはバリーキングの手作りといったところでしょう。 右のSKB702とB702細は巾広く面打ちができるので、間を取ったデザインやフィギュアカービング向きです。 特にSKB702は目が細かく、メリハリが出やすい横角のため、これで¥1,134は割得感がありおすすめです。 このシリーズは画像にはありませんが、SKB702-2がシェリダンスタイル用で、同様にSKB936-2、SKB701-2があり、同価格です。 ブラックツール(鉄に黒メッキ)が特徴です。 上下とも左より SS刻印バリーキングBC-2(ステンレス)、SB-3(ステンレス)、SKB702、B702細 |
一般刻印は軟鉄にニッケルメッキのため、たたいて変形させたり、削ったりと加工することができます。 メッキをはがしても水たまりに置きっぱなしにしなければ、錆びません。 写真は左のV708をたたき伸ばし、グラインダーややすり、耐水ペーパーで整えて細かいけがき筋を入れて加工したものです。 5年使っています。 極端な加工例ですが、B61などをアンダーショットベベラ用に角を丸く加工するなど、簡単なものはトライしてみませんか。 |
刻印の加工は鉄粉が革に付くと、水で湿らせた際に黒く変色するので気をつけます。
付いてしまったり、指紋汚れが気になったら、レモン汁を汚れ箇所に付け、水スポンジで拭き流します。
たいがいのものは漂白され、目立たなくなります。
調理用ポッカレモンでもOK。
1996年ロブ・バー氏が来日の際に各地の講習会で披露し、広めたのでポピュラーですが、この手のご質問はあいかわらず多いので記しました。