商品革レースページ「パイピングテープヌメ」を使って、本体とマチの間にパイピングを入れます。
(1) ヌメ革テープ裏にボンドを塗ります。 (画像は初代スーパーボンド。スーパー水性ボンドⅡの場合はヘラで。) 写真のように2枚を隙間なく合わせて塗ると端まできっちり、革表を汚すこともありません。 2本必要なければ1本の両端合わせも途中まで出来ます。 片側が出来たら入れ替えてもう片側を塗り、最後に塗り残しの中央をそれぞれ塗ります。 袋物仕立の場合、通常は0.8mm厚の革テープに専用のポリ芯を入れますが、(袋物仕立ページミシンによるパイピング参照)高級なタンニン革(ヌメ)がすり切れ、ポリ芯が顔を出したら興ざめです。 かといって上のバーキンのように丸牛レースを芯にするのは贅沢過ぎます。 以下1.2mm厚をそのまま利用する方法です。 |
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(2) 2つ折りしたらローラーで力8割の圧着。 |
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(3) 革裁断面から5mm幅を10の力で圧着し、折り山に芯が入っているかのように裏に返して両方から圧着。 |
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(4) 定規を4mm幅で当て彫刻刀(平刀)などで革表面をかき削る。 (ドレッサーより効果的) 接着力を増すため裏面も。 |
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(5) 端より15mmから芯が入っているように15mmを全面10で圧着し、芯のエンドを頂点とする高さ4mmの三角形を切り抜く。 |
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(6) マチ、本体とも縫代裏を革スキし表は4mm幅でかき削り、パイピング共にボンドを塗り、マチにパイピングを貼る。 三角の2辺をつけおじぎさせ接着。 余分は辺に合わせてカット。 |
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(7) 5mm幅の縫代ラインを菱目で開けていく。 パイピングの端は1目またぐ。 この際に本体を伏せてこの下に合わせ、仮貼りしておくと同じ穴があく。 |
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(8) 裏に敷いていた本体を「(7)」の上に伏せ、穴を合わせて縫い合わせる。 事前に縫代にボンドを4mm幅で。 |
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(9) 縫い終えて表に返し完成。 |
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※コーナーは5mm間隔で3mmの切れ込みを。 |
パイピングテープを使った芯なしパイピング。
縁のくるみ革は1.0mmに漉いて使用。
タンニン革は硬く、袋にしてから表に返すと折りぐせのしわで台無しになるため、前胴とマチだけ内縫いし、ペコンと返したら後胴とは外縫いが一般的です。
(内袋は0.3mm羊吟革。高級なタンニン革にはやはり裏も革)
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